デジタル社会の現在、レタープレス(活版印刷)が、再び欧米や日本で注目されています。衰退の一途を辿るかに思われた技術が、大切に守り続けてきた一部の職人たちとデジタル社会に育った若い世代のクリエーターたちの手によって、新たな魅力と価値を生み出しています。
レタープレスは、凸版を紙にプレスすることによって、書物を複製する15世紀の半ば、グーテンベルグによって発明された印刷技術です。
以後、18世紀イギリスで起こった産業革命による機械化、技術革新によって庶民の情報を伝える印刷技術としてさらに広まることになりました。
しかし、20世紀後半、デジタル技術の発明と発展により、情報を大量に早く安価に伝えたい欲求が500年以上続いた活版印刷を時代遅れのものとし、世界中のほとんどの活版印刷所は廃業を余儀なくされました。
21世紀に入り、欲求の多様化は、個性、希少性、熟練の技術、価格より価値を再び求めることになります。
マスコミュニケーションではない、一対一のパーソナルコミュニケーションツールの名刺やグリーティングカード、限定のアート作品の世界で再び活版印刷がもてはやされています。
活版印刷の特徴である印字の美しさや紙面に施された繊細なくぼみは、つい触ってみたくなる衝動に駆られ、消費するだけの印刷物にない印象に残る感触を伴う印刷表現です。
「リバティアートファブリック」を使用したユニークな紙製品やアートグッズを企画制作しています。
すべて社内スタジオと契約工房で一点一点手作業で制作しており、カスタムメイドやOEMも承っております。
(リバティジャパン社とのライセンス上、制作できない商品もございます)
「リバティ」は、1875年、ロンドンのリージェントストリートに創業した老舗百貨店です。室内装飾品、ファブリック、美術品を取り揃えた「リバティ」は、当時ロンドンで一番おしゃれなお店として外国人や著名なアーティストたちにもてはやされました。
そして、1920年代にテキスタイル部門が発表した繊細な花柄のファブリックは、のちに「リバティプリント」という代名詞で呼ばれるほどの人気商品となりました。特に絹のようなつやと手触りの上質な綿ローンとして開発された「タナローン」は、現在でも最も愛されているリバティファブリックです。